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2020年7月27日

[コウリンカ]咲き方に驚かされた思い出の花|キク科オカオグルマ属|エバーグリーン

今回は日あたりのよい山地の、適度に湿った草原に生える「コウリンカ」を紹介します。
キク科オカオグルマ属の多年草で、本州の標高1,000〜2,000mの高原や山に分布します。

コウリンカの群生

コウリンカの群生

 

茎は直立し上部の方だけが枝分かれします。高さは50〜60cm程度です。下部の葉は広倒披針形で、長さ10〜16cm、幅18〜35mm、先はあまり尖らず基部に向って次第に細くなり、茎を抱くように短く沿下しています。

縁には不揃いの小さな凸歯があって、両面にはわずかに毛が生えています。花期は7月末〜9月で、直径3〜4cmの頭花が6〜13個やや散状に付きます。10〜15個ある長さ17〜22mm、幅2mmの黄色の舌状花冠が反り返るように咲くのが特徴です。最後の写真のように舌状花冠が開ききることもまれにあります。

咲き始め

咲き始め

コウリンカの頭花と舌状花冠

コウリンカの頭花と舌状花冠

開ききったコウリンカ

開ききったコウリンカ

 

この「コウリンカ」は、山梨の山歩きで初めて出あった野草の一つです。反り返った黄色の舌状花冠にビックリしたことを思い出します。写真にあるように緑の草原に紅橙色が目立つので、見付けるのは容易です。独特の花の形を視覚で、茎の上部や葉っぱに生える変った軟らかい毛は指先の触感でお楽しみいただけます。

自然の不思議が、また一つ発見できるかも知れません!

 

山梨市森林セラピー推進協議会 森林セラピスト / 四十物治夫(あいものはるお))


 

コウリンカの頭花と舌状花冠