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2016年12月18日

もうすぐお正月。年に1度の松市に行ってきました

年末に開かれる松市

 

今年はお天気に恵まれず、何十年に一度の長雨など、異例尽くしの天気が続きましたね。12月になると花屋はクリスマスの準備と並行してお正月の準備を始めます。

私の通う大田市場では、通常月・水・金に切り花の競りがあります。しかし、12月は、松のためだけ、千両のためだけにそれぞれ日曜日に市が立ちます。私たち花屋は、それぞれ年末に必要な分をほぼこの市で揃えるんですよ。

 

松市

松市

今年は12月11日が松市でした。市場の競り人さんもこの日ばかりは法被を着て、特に張り切っているようです。

 

 

ということで、今日は松について説明しますね。

 

色々な松をご紹介

一言で松といっても、実にさまざまな種類があります。品種も大きさもさまざまな松が、松市に集まってくるのです。

 

  • 黒松

日本と韓国の海岸に自生し、潮風に強く丈夫で育てやすいです。葉は2枚からなります。育て方の違いで、若松や門松、根引き松などと名前が異なります。

 

黒松の実生苗(種から育てた苗)を徒長させて4年ほどたったものが若松です。門松は若松をさらに1年長く育てたもの。文字通り一対で門につけます。根引松も黒松の一種ですが、何度も植え替えて形を整えるようです。

 

  • 五葉松

松柏類の女王と呼ばれます。黒松より深みのある緑で、葉が短く文字通り5枚の葉が束生します。

 

 

  • 蛇の目松

緑と白斑入り葉の松で、洋風のアレンジにもよく使われます。

 

 

  • 大王松

北アメリカ南東部原産で、葉が30-50センチと長く3本の葉が束生します。大王松もフラワーアレンジメントの先生に人気です。

 

 

松を買う時のチェックポイント

そして、店で松を選ぶ時のポイントです。

  • 青々としていること
  • 葉が短く締まっていること
  • 先を触ると痛いくらいがよい

年に1度の松市のために松の収穫は早いところでは10月下旬くらいから行われて出荷まで大事に保管されているのです。そのため、乾いてしまう松もあるようですから、できるだけ、元気な松を選んでくださいね。水揚げはさほど難しくありません。きちんと水揚げされた松を飾れば3月くらいまで元気でいられます。

松は、真冬でも葉が落ちず、青々としていることから長寿と健康の象徴とされています。また、神様の降りてくる依代(よりしろ)とされており、歳神様が松を目印に私達のもとへやってきてくれるのです。ですから、ぜひ松を門に飾ってくださいね。

松について皆さんが少しでも興味を持ってくださったならうれしいです。

 

(高橋植物園 高橋さやか)


松市