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2018年1月4日

[土づくり]土のブレンドに挑戦|エバーグリーン

土は栽培の要

基本的に園芸ではさまざまな種類の土をブレンドして用います。ホームセンターや園芸店の店頭では、すでにブレンドされた培養土が並んでいます。観葉植物用、山野草用、多肉植物用など、用途別にいろいろな土が並んでいます。そこからもわかるように、土には植物の種類によって適したブレンドがあります。土作りは、植物の生育を左右する要となります。

市販の培養土は手軽に使えるところが利点ですが、一歩踏み込んでみて自分で土をブレンドしてみてはいかがでしょうか!? 植物の性質を考えつつ、ブレンドを工夫するのも楽しい作業です。

自分で土をブレンドするのも楽しいです

自分で土をブレンドするのも楽しいです

 

基本用土と改良用土

土は目的別に「基本用土」と「改良用土」の2つに分けられます。基本用土はベースとなる土です。改良用土は基本用土の欠点を補うために用います。例えば、基本用土の水はけが悪い場合、改良用土を混ぜて水はけを良くするといった感じです。

 

基本的なブレンド 赤玉土と腐葉土

今回は汎用性が高く、基本となるブレンドを紹介します。用いるのは基本用土が赤玉土で、改良用土が腐葉土です。

赤玉土は水やりのたび経年劣化するので、土の粒が崩れ自重で沈んで隙間がなくなります。そうなると水はけが悪くなりますから、植物にとっては好ましい状態ではありません。腐葉土を混ぜることで、通気性や保水性を改善することができます。

赤玉土 左が小粒で右が中粒

赤玉土 左が小粒で右が中粒

 

赤玉土は粒状の土ですが、小粒、中粒、大粒の3種類があります。その中でブレンドに使いやすいのが小粒です。今回も小粒を用います。

腐葉土 葉が発酵・分解されて、土のように見えます

腐葉土 葉が発酵・分解されて、土のように見えます

 

腐葉土は落ち葉を発酵・分解させたものです。葉が形のまま残っているものは、発酵が未熟でよくありません。植物の根を傷める恐れもあります。葉が黒ずんでいて、手で揉むとぽろぽろと崩れるくらいのものがちょうど良いです。

 

ブレンドする前に下準備をする

赤玉土のみじん(右下)や腐葉土の中の枝などは面倒でも取り除きます

赤玉土のみじん(右下)や腐葉土の中の枝などは面倒でも取り除きます

 

土はブレンドする前に、余分なものが混ざっていないか下準備をすることが大切です。

赤玉土は目の細かいふるいにかけて、みじんを抜きます。みじんは土の粒が崩れて粉状になったものです。腐葉土はゴミや太い枝などが混ざっていたら取り除いておきます。みじんやゴミが混ざったままだと、水はけや通気性が悪くなり、植物の成長に支障が出ます。

 

ブレンドする

同じ大きさの鉢で赤玉土7杯と腐葉土3杯

同じ大きさの鉢で赤玉土7杯と腐葉土3杯

 

下準備した土を、赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜます。土は重量ではなく、容量で量ります。この場合、同じ容量のコップや鉢で赤玉土7杯分と腐葉土3杯分をブレンドしたもの、言うことになります。計量用の容器がひとつあると便利です。

この比率のブレンドは通気性と保水性のバランスが最も良く、色々な植物で使いやすいです。

少量ならビニール袋を使うと手軽です

少量ならビニール袋を使うと手軽です

 

土を混ぜるときは、プラスチックの洗面器などが深さもあって便利です。スコップを用いてもよいのですが、素手で混ぜていると土遊びをしているみたいで楽しいです。

さほど量がなければ、ビニール袋に入れてシャカシャカ振って混ぜても良いでしょう。

残った土は、雨の当たらない場所で保管します

残った土は、雨の当たらない場所で保管します

 

使い切れなかった土はビニール袋に入れてさらにダンボールなどにしまい、雨の当たらない場所で保管します。蓋付きのバケツなどで保管しても良いでしょう。水に濡らすと、土の粒が崩れたりして劣化します。

 

さいごに

実際に植物を植え付ける場合、ブレンドした土に肥料を混ぜます。

土のブレンドは園芸の基本なので、ぜひ憶えてほしい作業のひとつです。単用土や改良用土にも様々なものもがあるので、以後紹介できれば良いなと思います。

 

ヤサシイエンゲイ 小林昭二)


赤玉土 左が小粒で右が中粒