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2019年11月16日

[冬支度]春花壇に向けて植物を植えるポイント|エバーグリーン

みなさーん! 来年用の球根、選びましたか?

冬のあいだ中開花しているパンジービオラなどの一年草と、春が来れば一気に成長して開花するチューリップクロッカスヒヤシンスなどを組み合わせて、変化に富んだ花壇を設計するのはとてもワクワクする時間です。

ふれあい植物センターの2020年春花壇のテーマは『黄色とフリル』。
黄色のビオラの間から、デコラティブなチューリップがニョキニョキ出てくる予定です。

3月上旬に花壇全体へ化成肥料をまくと、さらに花上がりがよくなります

 

冬のあいだも花を咲かせるパンジーやビオラは、木々の葉が落ちて彩りの少なくなった花壇にはとても貴重な存在です。最も寒い1月から2月にかけてもしっかり開花させるには、植え付けのときにかける一手間がポイントになります。その一手間とは、植え付けるときに付いているすべての花と蕾を茎から摘んでしまうこと。せっかく花を植えるのに全部摘んでしまうなんてもったいない。そんな残酷なことできないよと仰られるかもしれませんが、まあまあ落ち着いてくださいな。

植えられる植物にとって一番の難所はやはり、ポットから抜かれて花壇へ植えられるときです。人間であれば血管ともいえる根を崩し、より過酷な環境へ植えられることは植物にとって一世一代の大手術。その大手術を受けた直後に、「さあフルマラソンを走ってください」と言われたら……、ムリ無理! 死んじゃいそうよ! 花を咲かせるというのはそれなりに力を使うので、植え付け直後に開花したり種子を作ったりするのは、なかなか植物にとって過酷なことなのです。

せっかく咲いた花は、摘んだ後に花瓶で楽しんで

せっかく咲いた花は、摘んだ後に花瓶で楽しんで

 

植え付け後、しばらくは根をしっかりと土に伸ばし葉を広げることに専念させるために蕾や花を摘んでしまうことで、過酷な寒さのなかでも花を咲かせる丈夫な株に成長する訳です。

考えてみると私はいつもこのコラムで残酷なコツばかり紹介しているような気がしますが……。植物の生態や生育の特性を知った上で栽培すると、よりうまく一緒に過ごすことができます。自分だったらどうだろう? と植物に対しても想像力を働かせてみてください。

 

渋谷区ふれあい植物センター 宮内元子


 

3月上旬に花壇全体へ化成肥料をまくと、さらに花上がりがよくなります