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2017年3月24日

[ヒメツルソバ]身近な草花 ヒメツルソバ|タデ科イヌタデ属|エバーグリーン

ヒメツルソバをご存じでしょうか

「見たことはあるけども、名前を知らない道ばたの草ランキング」があるなら、ヒメツルソバは上位に入るのではないかと思います。それくらい、身近な場所で当たり前のように見られます。今回は身近な場所にいるけども、見落としがちなヒメツルソバを紹介します。

ヒメツルソバ

ヒメツルソバ

 

どんなところで見られるか

道の端で、グランドカバー化していることも

道の端で、グランドカバー化していることも

 

日本全国の道ばたや公園など、「その辺」で見られます。具体的には、道路の隅っこ、石垣や舗装のすき間などによく生えています。広い場所があるのに、隅っこやすき間に好んで生えている、そんなイメージがあります。大きく広がって、地面を覆っている場所も見かけます。石垣の上から滝が流れるように広がり、見事に咲き誇っていることもあります。生えている場所を見ていると、水はけと日当たりの良い環境が好きなようです。見られる時期は主に春から秋です。関西平地では、陽だまりで冬も枯れずに花を咲かせていることもあります。

 

どこから来たのか

ヒマラヤ原産で、日本に入ってきたのは明治時代と言われています。あまりにも普通に生えているので、元から日本に自生している植物と勘違いしそうです。

園芸用に苗が広く流通しています。鉢や花壇に植えられたものが逃げ出して野生化し、道ばたなどで見られるようになった、と思われます。

 

見どころ

ピンク色の小さな花が、丸く集まってコンペイトウのような可愛らしい姿になります。真夏や真冬をのぞき、ほぼ一年中花を咲かせます。たくさんの花を咲かせた姿は、さながらピンクのカーペットのようです。

葉にくっきりとV字模様

葉にくっきりとV字模様

 

茎は立ち上がらず、地面を這うように伸びます。葉っぱに黒っぽいV字型の模様がくっきりと入ります。多年草で、冬に寒さで茎葉が枯れてしまっても根が生き残り、春に暖かくなると復活することが多いです。

 

どんなところが魅力か

身近で見られ、花が可愛らしくて丈夫なところが魅力です。家屋の近くで元気に育っている株を見ると、勝手に生えているのか、植えられたものなのか判断が付きにくいところも、何となく好きです。

わざわざ植えた株より、逃げ出して野生化した株の方が元気で、花もたくさん咲いている気がします。同じ植物なのに、植えられている環境で雰囲気が違います。例えば、鉢などに寄せ植えにされていると園芸植物っぽく見えますし、路傍で見ると雑草っぽく見えます。

勝手に生えてきたものも除草されず、残されていることも多い気がします。かわいらしいから駆除されない、のでしょうか?

 

最後に

植物とは不思議なもので、名前を知ると愛着がわいてきます。それは何気ない路傍の草木であっても。路傍の草木、今まで素通りしていたのに、名前を知って以降は、ふと足を止めて見てしまう、そんな感じです。皆様も色々な植物の名前を覚えて見ませんか?いつもの散歩道がより楽しくなること請け合いです。

 

ヤサシイエンゲイ 小林昭二)